「クピ、顔をあげて 早く」 一羽の白い大きな鳥がそう言った。 水に顔が入っていて姿は見えないけど、声で誰が言っているのかわかる。 必死に顔をあげようとするが上がらない。 「クピ、諦めないで」 今度は僕と同じ色をした鳥がそう叫んだ。 みんなぼくを助けようと柵にしがみついて外に出ようとしていることがわかる。 でも、ぼくもう無理だよ。