Hazy moon night

あんなに好きだと言っていたのは、なんだったんだろう?

(“どこにも行かないで”って…“他の人に取られたくない”って言ってたのは、メグミの方なのに…。)

二人で手を繋いで、ぼんやりと輪郭のにじんだ月を見ながら歩いた日の事を、ハヤテはふと思い出す。

あの時メグミが言った“春になったら…”の言葉の意味が、やっとわかった気がした。

(メグミは春になったら終わりにするつもりでオレと付き合ってたんだ…。それなのに春より先の約束して…“いつか”の話なんかして…夢オチよりひどいな…。一人で浮かれて、オレ…バカみたいだ…。)

幸せだったはずの約束も、おぼろげな未来の話も、今となってはただの夢物語に過ぎない。

(こんなにつらい思いするくらいなら…出会わなければ…好きにならなければ良かった…。)