Hazy moon night

背中に回されたアズサの腕をほどきながら、ハヤテは優しく話し掛けた。

「オレには付き合ってる子がいるからね…その気持ちには応えられないけど…中野さんの音楽教師になりたいって夢は応援するよ。」

アズサは唇を噛みしめながらうつむいて、ハヤテに頭を下げた。

「そう…ですか…。でも、澤口さんがここに来てる間に、ちゃんと伝えられて良かった…。ありがとうございます、頑張ります…。」

「うん、頑張って。中野さんは、きっといい先生になれるよ。」

ハヤテがポンポンと優しく頭を叩くと、アズサは溢れそうになる涙をハヤテに見られないようにうつむいたままで、走って音楽室を出て行った。