Hazy moon night

ハヤテが譜面を片付け終わると、アズサはハヤテの近くに来て、少し足元を見つめた後、思いきったように顔を上げた。

「あの…澤口さん。」

「ハイ、何?」

「私、来週受験なんです。お守りがわりに何か澤口さんの持ち物、貸してもらえませんか?」

「えっ、オレの?」

思いもよらない言葉に驚きながらも、ハヤテは何か持っていただろうかと考える。

「いや、でも…オレの物なんて持ってたって、なんのご利益もないと思うよ?」

「なんでもいいんです!!鉛筆でも消しゴムでも、なんでもいいから澤口さんの物を持っていたいんです!!」