「そうなんだね。あのお店、ケーキも美味しいんだけど、やっぱり私はプリンが一番好き。」

ニコニコ笑って美味しそうにプリンを食べていたメグミが、スプーンを口に運ぶ手を止めて、少し寂しげにポツリと呟く。

「でも、子供の頃はあのお店のバースデーケーキ、すごく憧れたなぁ…。」

「バースデーケーキ?」

「うん。生クリームのお花とか、熊さんとかウサギさんの砂糖菓子のお人形が乗ってて、すごくキレイでかわいいの。」