よく晴れたある日のことでした。




少女はこの国のアイドル的存在で生まれました。

丸くてつやつやで元気いっぱいで、とても可愛らしい子でした。



どんなに争い事が起きていても、
赤ちゃんとは思えないほどピタリと鎮めてしまうような美しい泣き声と

綺麗な音に敏感に反応するその姿から

少女は「歌姫」と呼ばれました。




歌姫は、その名の通り歌うことが好きな女の子でした。