流れるプールに入る。

暑さのピークを過ぎて来たから水が冷たい気がする。

9月なのでそんなに人が居ない。

浮き輪に乗ってでもゆっくり回ってみれるから利点ではあるよね。

浮き輪に乗って流れに身を任せる。

梨李菜は普通に泳いでいってるし…。

悠令くんと店長は男の競争だって50メートル勝負してる…。

ボーッとしてると梨李菜が真横にいた。

「あんた泳がないの?浮き輪なんかに乗っちゃって。」

「うん。カナヅチだから泳げない。」

そう言うと梨李菜があたしを浮き輪から下ろそうとする。

「特訓してあげるから、降りなさい!!」

粘ったものの最終的にはひっくり返された。

「さあ。プール移動よ。早く浮いてきなさい!!」

「ブクブク…」

「え?ちょっと?!足つくでしょ!?」

そんな声が聞こえた。