朝大学に行く。

今日もしあいつに会っても嫌悪感を出さないのが目標。

「美結ちゃん。」

声の方向を見ると同い年の男の子がいた。

「俺、小高って言うんだけど覚えてるかな?」

そんなひとなんて知らない。だって、ずっと女子校なんだもの。

「覚えていません。と言うか知りません。」

キッパリと答える。

「いや…先月の授業で一緒だったじゃん。」

そんな人居たかしら。

「まあいいや。単刀直入に言うと、来週のペアのやつ俺と組もうよ。」

確かに嫌な人と組むより知らない人と組んだ方が楽かもしれない。

あたしは誘いに乗ろうとしたが

「残念ながら美結ちゃんはあたしと組む予定なの。」

梨李菜だ。

そう言うと、小高というやつは

「そんなのは美結ちゃんが決めることだろ?」

それはごもっとも。

「あんたさ、美結ちゃんを落とそうとしてるでしょ。あたしの経験が物語ってるわ。」

経験って…貴女何をされてるんですか。

「そんなことないさ。だって「じゃあ、彼女が同じ授業受けてるのにそっちには声かけないのは何故?」

そう言うと小高は顔を強張らせた。

「ねぇ。彼女は?」

梨李菜は睨んで言った。

元ヤンかなにかなのでしょうか。

その怖さに小高というやつは逃げていった。