思い返せば出会ってからそんなに日にちは経っていない。

恋愛ってこんな感じだっけ?

まあ、こうなってしまったものは仕方がない。

そんなことを考えていたらチャイムが鳴った。

「はーい。」

ドアを開けるとスーツで吉野さんが立っていた。

何故スーツなのだろうか。

「ごめんね朝早くなっちゃって。どこ行きたい?」

「と、とりあえずまだ用意できてないんで中に入ってもらえますか?」

スーツ姿の人が玄関に立っていたら目立つだろう。と思い中にいれた。

「吉野さん車ですよね?どこに置かれてきたんですか?」

中にいれたものの、交通手段を忘れていた。

「うん。車だよ。そこのパーキングに置いてきたから気にしないで?」

パーキングなら、なおさら気にしなければ…

「とりあえず、飲み物出しますね。コーヒーで良いですか?」

あたしは急いでコーヒーを煎れた。

これでも、茶道部でお茶以外に紅茶とかコーヒーのいれ方とか何故か教わったから自信はあるんだよね。

まあ、出すのは市販のだけど。

「ありがとう。あと、吉野さんじゃなくて良いよ。なんか堅苦しい…」

じゃあなんてお呼びすれば…