★実祐希目線☆

今日は意を決してあの女のところに行く。

素敵な素敵なクリスマスイブにしようと思って。

本当にたまたま優一がアメリカに出張で良かった。

良くないか。私と一緒にクリスマス祝えないもんね。

あの女の家の前に来た。なんて質素なところに住んでるのかしら。

チャイムを鳴らすと女が出た。

「相澤美結さんですよね。お話があるので近くの喫茶店に来てもらって良いですか?」

私はできるだけ落ち着いて言った。25の子供に対抗できるのは大人の余裕さ。

余裕なんてないけど。見せないことが大切。

そのまま家に入ることになったしまったけど、家の中までみるとなんと子供っぽさがまだまだ残る部屋。

私の弁護士が用件やら伝えてくれる。

その間私は紅茶を啜る。

悔しいけどなかなかの腕。

話を進めるうちに私も口を挟む。

黙ってることもひとつであったけど本当はこの女を殴りたい気分でもある。

自分でも示談金っていうなんて思わなかった。

目的がお金だと思われる。違う。

でも何か口にしないといてもたってもいられなくて。