「楓くんはどう思う?」


「なにが」


「あたしがその福なんとかって人と付き合うこと」


「…はぁ?」





あたしが言い終わるが早いか、楓くんがすごい勢いで振り向いてきた。




「なに、福原と付き合うわけ?」




ジリジリと寄ってきた楓くんに、あたしは苦笑いを浮かべる。




「いや、付き合う以前に今日まで存在自体知らなかったし…」





それに。と、言いかけたあたしの頬を楓くんは片手で掴んできた。





「俺より先にリア充になるとか、渚のくせに生意気なんだけど」





下手に動いたら唇がくっついちゃうじゃないかってくらいの距離で楓くんが睨んでくる。




「ひゃってはえでふん、」


「なんだって?」


「ぷはっ、…だって楓くんカッコいいのに女子に興味ないじゃん」






離された頬を両手でおさえながら、至近距離にいる楓くんを見る。