「あのね、隣のクラスの福部…？福田…？
んー、まぁ、福なんとかって人に告白されたの」
興味のなさそうな楓くんから離れて、ベットの上にあるあたしが誕生日プレゼントにあげた水色のクッションを抱く。
「…返事はしたの？」
「え？
してないけど」
机に向き直った楓くんが背中を向けたまま聞いてくる。
てか、福なんとかって人、今日初めて知ったからなー。
そんなことを仲のいい友達に話したら、すっごい驚かれた。
『隣のクラスの福原に告白されたって⁉︎
アイツ、バスケ部の副部長で女子にモテモテなんだから！！』
なんて、すごい血相で言われたな…あはは。
「それってバスケ部の福原？」
「あー、そうそうそれ」
キヨちゃんがそんなこと言ってた。と、笑って楓くんを見る。
…まぁ、背中向けられてるから背中しか見えないけどね！
