さっさと終わらせて出てきた拓也に、

「拓也。さっき言ったこと、
拓也は投票する人、決まってたの?」

すると、拓也はクスッと笑って

「あったり前だろ。
俺は、最初から自分に入れるって決めてんだよ。」

そっか。

良かった。

拓也が他の人に投票するなんて、

あり得ないもんね。

「じゃ、投票も終わった事だし、
どっか行くか。」

「はぁ?なんでよ。」

「こっちこそ、何でこんな辛気くさいとこ居なきゃなんねぇんだよ。
気分転換しようぜ。」

そう言って、私の手を引っ張って歩き出す。

拓也らしい。

いや、キュンとなんてしてないよ。

だって、フラれてるし。

大体、拓也が私のこと、

好きになるわけ無いじゃん。