学校まで自転車で片道15分。学ランの首元のボタンを外して全力で漕いでいる。校舎は坂の上に立っているせいか、つく頃には汗が滲んでいる。




?「おはよう、チカラ」






チ「おう、おはよう。」







話しかけてきたのは軽音部のシオリだ。なかなかのやり手で、進学コースで勉強に勤しんでいる。










?「あっ!兄さんとシオリ!!おはよ~!」





コイツはサキ。シオリと同じクラスで軽音部。いつも突拍子もないことをいうから要注意だ。




サ「ねえ、ホラー同好会作ろ!」





ほら来た。これだ。






チ「ハァ?どういうこと!?」


シ「さすがさったん。作ろう。」


チ「早えよ。何でだよ。」






シオリはサキに甘い。結構甘い。



サ「ホラー映画見たいんだけど、ひとりじゃ怖いじゃん!みんなで観ようって会だよ!」



チ「まあ、いいけど。」







ここで俺の人生が一転した。まさにこの瞬間だった。コイツらの思いつきですべてが変わってしまったのだった。