***** 二月二十三日である。 華の勤務は、今日を含めて、あと二回きりだ。 何の変化もなく淡々と仕事をこなす華が、美智子にはなんとなくうらめしい。 寂しがるそぶりの一つくらい、見せたらどうかしら。 「出発はいつだっけ?」 美智子が問いを投げかけると、華は洗い物の手を止めた。 すぐに作業に戻るつもりらしく、シャツの袖をまくったままで、濡れた手を拭こうともしない。