___あれから長い月日が続いた。
俺らは学校公認のカップルとなっていた。
初めの頃より、茜へ向ける感情がいい方へと自分の中で変わった。
そんな俺とは逆に、最近は茜の様子がおかしい気がしてならない。
クラスの中心だった茜はいつの間にか孤立していた。
初めは俺と一緒にいるからだけだと思っていたのだが、それとは違う。
そのことに気づいた日の放課後
茜が俺を教室に呼び止めた。
「どうした?」
俺の目の前で茜は俯いたまま沈黙を突き通す。
「………茜?」
二回目の呼びかけでようやく顔を上げる。
「……私、いじめられてるの
怖いよ、助けてよぉ!!!」
目に涙をためて弱々しく俺に擦り寄る茜。
……いじめ?
それは俺と付き合ったせいか?
「茜、俺のせい…なのか?」
そのせいで女子が?
「……柊は悪くない。
嫉妬してる女子が悪いの!」
その答えはやはり俺が原因だということが含まれていて
別れた方が茜のためだと思うけれど別れたらもっとひどくなるのも現実。
「……俺が、俺が守るよ」
俺の口から溢れた言葉に自分で驚く。
ただ、こうすることが俺のできる唯一のことだと思う。
何ができるのか分からないけど
俺のことを好きだと言ってくれた茜を守ってみせる。
茜に辛い思いなんてさせたくなかった。
……いつのまにか俺は茜が好きになっていたのだろうか?
