自分で言うのもなんだが、俺はクラスでも人気者の部類なんだろうと思っている。

別に自分が好きだとか、自意識過剰とかじゃなくて、普通に友達もたくさんいたし男女共に仲良くしてたし

少なくとも、彼女が出来るくらいは充実した中学校生活を送っていた____




「柊、一緒に帰ろーぜ」

放課後、夏休みが明けたばかりで夕方になってもまだまだ日差しは暑い。


「おい、柊、夏期講習どうだったよ?他校の可愛い子とかいた!?」

「いなかったなー、まあ、例えいたとしてもお前には釣り合わねーよ」

「ひでえ!」



そんな他愛ない会話をしながら友達と帰る。


「そーいやさー、今度席替えじゃん!?誰の隣になるかなあ?」


「あー、別に誰でもいいな。誰だって変わんねーだろ」


友達のテンションには合わさずに適当に返事をしていると曲がり角が見えてきた。


「お前は女子にモテっから余裕だよな、なんだよくそー」

「そんなことねーよ、あ、俺こっちだから。じゃーな」

「おう、じゃーなー」

手を軽く振り、別れたあと俺は1人で家に向かった。




…………席替えか