タバコ隠す気ないんだな…
「あの…ついて来ちゃった私が言うことでもないんですけど、」
私は思ったことをそのまま口にする。
「先生がこんなことしてていいんですか?もしもバレたりしたら…」
「なにいってんの、いい訳ないでしょ。バレたらクビだよね、あははー」
あははって…笑い事ではないだろう。
いつも通り先生は飄々としている。
「まあ、もしバレたらのばら辺りが庇ってくれるでしょ」
樫村先生の口からその名前を聞き思い出す。
そういえば聞きたいことがあった!
「その他力本願な考え、どうかと思いますけど…ところで、樫村先生ってのばら先生と仲良いんですか?」
なんか、正反対のタイプって感じだったけど…
「え、なに花梨ちゃん、あいつのことは下の名前で呼んでんの?俺は名字なのに?」
質問に質問で返された。
「え、いや名字教えてくれなかったんで」
私は、どうせならここで樫村先生に聞いてしまおうと思いついた。
「丁度いいです。のばら先生の名字教えてください!」
「えー、花梨ちゃん、俺と距離感置いてるし、なんかやだ」
意地悪な笑みを浮かべる樫村先生。
「そうだな…みんな俺よくカッシーって呼ばれてるから、今度からそれで呼んでよ」
