「な、何様って…勝手に帰って何が悪いんですか?あなたは私のなんなんですか…」
苦笑いを浮かべて私は会長さんと話す。
怖くて仕方ない。
校門の前でこんなことしてたらもう終わりだよ!
生徒会役員ということを隠さなくてはならない。
なのに!
やっぱり会長さんはなんもわかってないよ!
こんな話をしてるのを見られたら完璧にバレる。
もう、手遅れな気はするけど。
やっぱり会長さんはみんなに私が庶務だということ知らせたいのかな…?
「と、とにかく!私は会長さんが昨日の話を呑んでくれるまで話す気はありません!
話しかけないでください!」
そこまで言ってはっとした。話す気はないって言ったのはいいものの、
これじゃ会長さんも怒らせることになるんじゃ…
やばい。
「ほう。俺に向かってその態度。覚えておけよ?」
絶対に怒っている顔をしている。
やってしまった…
やたらと風が強い。まるで私をせめたてるように吹く。
会長さんは私を追い抜いて学校へと入っていった。
私はとぼとぼと周りの視線を打ち切るように
下を向いてゆっくりと歩いた。
