少し機嫌よくなった私は、みんなの飲み物を淹れるために棚の前に戻った。
「皆さん何飲みますか?」
少しだけ声を大きめに出して聞いてみる。
「僕緑茶でー!自分以外に入れてもらうの久しぶりだから嬉しいなぁ!」
私がここに来るまでの下っ端は詩音君だったのね…
「……俺も」
控えめながらも返してくれる蓮先輩に
自然と笑みがこぼれる。
残りは柊さんなんだけど…どうしよう。
少し戸惑いながら目を見てみるけど、やっぱり視線は交わらなかった。
けど…!
ため息をつきながら「紅茶」と返してくれた!
これでも一歩進歩だよね!
みんなの分の飲み物を入れてようやく私もソファに座った。
「ところで花梨。」
会長さんが私の事を呼んだ
えっ?何急に!怖いんだけど!
ビクビクしながら目を合わせる。
「何で…しょうか……」
「いつまで庶務だって事、黙ってりゃいいんだよ」
はい?卒業までとかじゃなかったの?
私はてっきりそうだと思い込んでたよ…
「できれば最後まで……」
「は?無理に決まってんだろ。」
そんなぁ!
今日忠告されたばかりなんですけど!
こっちが無理ですよ!
