「どーも、カッシーでーす」
振り返り、ひらひらと手を振る樫村先生。
まさか、顧問がこの人だとは........
「顧問だったんですか...驚きです」
樫村先生は悪い人って感じはしない。
なのになんか引っかかるんだよなぁ........
「花梨ちゃん、君が生徒会に入ったって方が驚きだよ」
ふふっと笑う先生。
大人の色気がありすぎるのが苦手な原因なのかなあ
なんだか弄ばれているような気分になる。
「カッシーは良い先生だよー!僕たちの言う事何でも聞いてくれるしー!」
「何でもは聞かねえよ」
私の警戒心に気付いたのか、樫村先生をかばうように話す詩音君。
「ま、花梨ちゃんみたいな可愛い娘の願いなら聞いてあげるかもね?」
そう言った先生の目は、まるで幼い妹を見るかの様だった。
「詩音の言った通りだ、花梨。樫村先生は俺の言う事を聞いてくれた。
つまり、これでお前は正式に生徒会メンバーだ」
会長が口を歪めながら私に告げた。
もう、いい加減
文句を言う気にもならなかった。
