「あっ!つーちゃん!蓮ちゃんには言ったの?」

蓮...ちゃん......?まだ生徒会の人いたの?


「だ...誰ですか?」

おそるおそる聞いてみる。

私の予想よ、外れていて下さい。お願いですから。


そんな私の期待を裏切るかのように会長さんの口が開かれる。


「あぁ、ここの書記。豊永蓮だ。」


もうやだ....まだいたなんて....

今のメンバーだけでも精一杯だよ!!!


「まだいると思うから挨拶しにいったら?」

何処かの鍵をジャラリと取り出して

満面の笑みで私の事を見る詩音君。


さっきからその優しさ空回りしてるよ!気付いて!

なんて私の心の声も虚しく、詩音君に背中を押されて生徒会室から出た。


「屋上にいると思う!.....頑張ってね」

鍵を私の手に握らせて生徒会室の扉をしめた。




.......はい??頑張ってね?

頑張るって何を!挨拶するんじゃないの?

もしかして話しかけただけですぐ怒るような不良さんなのかも...。




やだなぁ、とは思いつつも屋上に向っていると扉が見えた。


一旦深呼吸。大丈夫、挨拶するだけ!いつもの調子で頑張れ私!


力を込めて開けると....