そのまま生徒会室に行こうとする私の腕をカンナが掴んで止める。

「行く前に、一つ忠告」

さっきのテンションから一変して真剣な顔になる。


.....どうしたんだろう?


「生徒会とは深く関わらない方が良いよ。
あの人達が悪い人って訳じゃないけど、女子の目が....ね?」


カンナは横目でチラリと後ろの方にいる女子達を見る。

そこにいるのは初め私に優しく話しかけてくれた時の目と違い

敵対心むき出しの、嫉妬に満ちあふれる目をした女子だった。


「大丈夫、関わらないよ!
今だって転入生だから呼ばれただけに違いないよ。」

「ならいいけど...気をつけてね!」

そう言いながらカンナは私に背を向けて階段を下って行った。


_____大丈夫、私だって平凡な生活したいだけだから。

こんな事でクラスの子と距離ができるだなんて嫌だもん!


少し話したらすぐ帰ってやるんだから!

そう思って私は今日二度目になる生徒会室までの階段を駆け足で上った。