放課後になり、私は鞄を持って席を立った。

「花梨ー!一緒に帰ろうよ!!」

カンナが小走りで横に駆け寄ってくる。

「いいけど家何処なの?」

「桜公園の近くだよ!」


桜公園...それって私の家のすぐ近くの公園だ!
近所だったのか...!

「私もすぐ近くだよ。そこの近くの花屋わかる?」


カンナは少し考える素振りをした直後
はっ、と目を見開いた。

「あっわかるわかる!花梨ちそこなの?」

「うん」


他愛もの無い会話をしながら教室を出ようとした。


.......その時スピーカーから聞き覚えのある声が耳に入った。

「2-B 橘花梨。至急生徒会室に来い」



クラスにいた女子がキャーキャーと騒ぎ出す。

「これって椿様じゃーん!」
「呼び出しとか羨ましいー!」


何で私呼び出されてんのかな?
もしかして、まだ朝の事根に持ってるのかな...



「花梨呼び出しじゃん!何かあったの?!」

カンナが輝いた目で私を見てくる。

「......わかんない、悪いけど行ってくるから先かえってて」


カンナと一緒に帰りたかったなぁ。
まだいっぱい話したい事あったのに!!