「やだ花梨羨ましすぎー!」
カンナが私の机を叩きながらまた語り出す。
「先生あんな見た目のくせに、普段はあんま女子に構ってくれないのよ!」
ファンもいっぱいいるのにー、と頬を膨らませるカンナ。
「花梨、あんた絶対気に入られてるわよー!
もぉー!可愛い奴めっ!このこのっ!」
「あはは…」
やっぱりあの先生は好きになれない。
_________ようやく昼休みになり広すぎる校内を一人で歩いていた。
とりあえず探検するに限るよねっ!
自分のクラスの階の一つ上へ上がってみる。
その階は余りの物静けさに、何故か一瞬不安になった。
「使われてないのかなぁ?」
廊下を静かに歩いて回る。
よぉーく耳をすませると男子数人が話す声が聞こえるような気がする…
「…ん?この声って」
声の聞こえる扉の前で声の持ち主がとうとう頭に思い浮かんだ!
「もしかして詩音君?」
そうなら話は早い。この階について詳しく聞きたかったのだ。
トントン…っと勇気を振り絞って扉を叩く
「あのぉ」
自ら扉を開こうとしたその時、向かい側から先に開けられそのまま前に…
_____倒れるっ!!!
