森の魔導師と黄金の羽根

「それでなあ、リゼロッテ。

すまんが、椅子が見当たらんのじゃ。

仕方がないから、これの上に座りなさい」




「え? あ、はい………」





レオヌート師がしわしわの手であたしに手渡したのは、麻布でできた袋のようなものだった。





「中に藁が入っとるから、座り心地は良いはずじゃよ」




「あ、お気遣いありがとうございます。

わ、藁、ですか………?」





それにしては、この袋、やけにずっしりと重い。


なんか、気味が悪いんですけど……。


でも、せっかくすすてめてもらったんだから、座らないわけにはいかない。




「では、お言葉に甘えて……」




周りに散らかっていた巻物をよけて、猫の額ほどの隙間を見せた床にその袋を置き、おそるおそる腰を下ろすと。