森の魔導師と黄金の羽根

ごちゃごちゃに物が積まれているのを崩しつつ整理してみると、意外にも調理道具がそろっている。




「お師匠さま。

食材はありますか?」




振り向いて訊ねると、レオヌート師は「レオと呼んでおくれ」とわざわざ釘を刺してから、




「そこの籠に、いろいろ入っているはずだよ」



「籠って………」



「ほら、そこ。君の足もと」



「あ、これですか」




見てみると、新鮮な野菜が山盛りになっていた。




「戸棚の中に、干し肉もあるよ」




言われた通りに戸を開けてみると、確かに10枚ほどの干し肉が保管されていた。




「こんなに大量の食材、どうしたんですか?」



「親切なお客さんが、ときどき持ってきてくれるんだよ」



「はぁ、そうなんですか」




お客さんって、なんのことだろう。


知り合いが訪問するときに手土産を持ってきてくれるのか。



でも、完全に宝の持ち腐れ状態だけど。



こんなに良い食材があるのに、わざわざ魔界から召喚した料理を食べているなんて、本当にレオヌート師は変人だ。