森の魔導師と黄金の羽根

「こんにちは、リーゼ。

ボク、カルロス。

レオヌートのトモダチだよ」




あたしは目を丸くして、そいつを凝視する。




「………えーと。

黒ブタのぬいぐるみが、レオヌート師の友達なの?」




そう訊き返した瞬間、「ぶはっ」と笑い声がした。




「………リーゼったら!!

これはブタじゃないよ、カラスだよ!」




―――それは、紛れもなく、レオヌート師の声だった。




「お師匠さま? どこにいるんですか」



「レオ、と呼んでくれたら出てくるよ」



あたしはぐっと言葉に詰まってから、なんとか声を絞り出す。



「………れ、レオ……様。

どこに隠れているんですか?」



「ははっ、もうばれちゃったな」




レオヌート師は、不細工な黒いぬいぐるみを抱きかかえたまま、ぴょこんと顔を出した。




「どうだい? このぬいぐるみが喋ったと思っただろう?」



「………あなたは、また、魔法の無駄遣いをして!」




あたしが怒りを含んだ声で言うと、レオヌート師はぱたぱたと手を振った。




「違うよ、今のは魔法じゃない!

これはね、腹話術というやつだよ」