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目覚めは唐突に訪れた。
なにか夢を見ていた気がするけど、瞼を開いた瞬間に忘れてしまった。
あたしはしばらくぼんやりと天井を眺める。
煤けた色の板が貼られた天井。
見慣れない光景に眉をひそめてから、ふと思い出した。
ーーーそうだ。
あたしはフェルーエの寮を出て、ここに移り住んだのだった。
人里離れたイヒテの森の、さらに奥深く。
………《森の魔導師》が住む、森小屋。
それを思い出した瞬間、あたしは飛び起きた。
ちくり、と掌に刺さるものを感じて、あたしは視線を落とす。
寝藁にシーツを被せただけの、粗末な寝床。
レオヌート師が用意してくれた。
糸を手繰るようにして、昨晩の記憶が蘇ってくる。



