森の魔導師と黄金の羽根

唱え終わった瞬間、あたしの右腕が真っ赤な炎に包まれた。



「………っ」



男が驚いたように息を呑む音がする。


あたしは間髪入れずに炎を大きく燃え上がらせて、男に向かって放った。



渦巻く炎が勢いよくうねりながら、男に突進していく。




「うわっ、ちょっ、ちょっと………うわああっ!!」




男は情けない声を上げ、床の上に倒れ込んだ。



あたしはすかさず新しい呪文を唱え、今度は風を起こす。



ぶわっと強風が吹き荒れて、小屋の中のものが舞い上がった。



その風が男の身体に纏わりつき、自由を奪う。



男が驚いたように目を丸くしているすきに、あたしは素早く駆けて男の上に馬乗りになり、

懐から護身用の短刀を出して、その首筋に寸止めした。