「なにするかー?」
2人は、六本木の街をぶらぶらしながら、暇をもてあます。

「うん。何でもいい」

「一番、やっかいな答えだ・・・」

2人は、アイリッシュパブに入る。

ギネスを2つ頼んだ。

「結構、もう飲んでるでしょ?」

優は、康介のアルコール臭を感じていた。

「あぁ、さっき、飯食ってた。今日から、あいつ出て行ったからな。最後の晩飯をしたのだ・・・」

「可愛い彼氏か?」

優は笑う。

「そうそう。もう、さみしよ、ぼくもー」

康介は、タバコを出す。

中身が無い・・・

優は、自分のを、1本差し出した。

「わりぃ。サンキュ」

「で、なんで?」

優も、タバコに火をつける。

「クラブで働く事んなって、寮があるみたいだな」

「ふーん。若いって、いいよね。勢いが・・・」

「だな・・・。ってか、おまえ、クラブとか、わかる?」

優は、

「一応~」

「一応か・・・微妙だな・・・」

「文句あんの?」

「いえ。ありませんよー」

康介は、そこに後で行って見るか?といった。

優は、いいよと、答えた。



こうして、ちょっとした偶然が、重なり、思わぬ方向へ 事態は向かうのだ。


だれのせいでもなく。


そういう、「流れ」になっているのだ。


康介。

優。

ジョー。

そして、愛恵。


4人の全然、関係の無い時間なのに。