愛恵も康介も普段通りの生活が始まった。

若さとは素晴らしい。
ジョーはものの2日でほぼ 回復した。

「先生、何か手伝うよ。アメリカで応急処置を習った」
康介は 笑いながら 頼もしいな。うちには ナースがいないからなと答えた。
「なんでナースつかわない?」
「めんどくさいだろ。他人といるのは…」
「…でも、一人もさみしい…」
康介は ハッとした…。 「ドクターは、ひとりじゃないか。彼女いる」
ジョーは笑いながらこたえた。
「彼女?」
「イエス、僕をここに連れてきた人」

康介は
ちがうよ。幼馴染みだと答えた。
ジョーは不思議そうな顔をした。


ジョーの回復祝いに その晩は 飲もうと言う事になった。

ジョーのリクエストで 寿司屋に決まった。

彼の喜びように 愛恵と康介も 嬉しくなった。
食事の帰りに ジョーは クラブに行きたいと言った。

愛恵はもちろん 興味などなく 康介もまた クラブなどに縁のある人間ではなかったが 愛恵のツテで 六本木のあるクラブへ行くことにした。
3人はVIPルームへ通されたが、ジョーは 何やら そこのDJと会話をすると そのままDJブースへ入り、アクションを始めた。2人は2階のVIPルームからジョーのプレイを眺めていた。

2人とも クラブも分からなければDJが どんな風かも知らない。

それでも 彼を囲む客たちのリアクションから 彼の腕が良いことは わかった。

しばらくして 部屋に戻ると
「ありがとう。サンクス。向こうでしてたから、少ししたかった。楽しかった」