朝9時…

父は既に出かけていた…
「おはよ」

「あら~はやいじゃん」
「うん…久し振りに熟睡した…昨日はありがとう」

「彼は?」

「まだ寝てる」

「愛恵~裏の畑行こうか」

母は裏の畑を借りて 家庭菜園をしていた…

形は不細工だが むのうやくだょ とたまに 愛恵にも送って来ていた。

2人は、裏庭に周る。

ナス トマト きゅうり…たくさんの夏野菜が青々と育っていた…

「お母さんすごい…」
「ふふ。でしょ。いいわよー。尽くすと実りで返してくれるもん。お父さんよりいいわ」
母は笑いながら 収穫を始めた。


「これきっていい?」
「いいよ」

2人は30分ほどして 家に戻る。


「愛恵。お父さんもお母さんもアナタの幸せだけ願ってるからね…」


愛恵は ありがとうと言った。


ジョーも少しして起きて来る。


2人は 遅めの朝食を取る。

愛恵は フレンチトーストと さっき取って来た野菜でスープとサラダを作った。

「ジョーミルク?」
「うん。サンクス」

母は若い2人の朝食を ほほ笑みながら 見ていた。


「トーストおいしい」
「蜂みつとシロップたきさんつけた」
「甘くておいしい」

ジョーは愛恵にキスをした。

ありがとう おいしい。




2人は昼過ぎに 実家を後にした。

「またきなさいよ」

「ママ。楽しくて、ありがとう」

「お母さんありがとう。また、来るわ…」

「うん…気をつけて」


見送る母の姿をバックミラーで確認した…


もう 年なのだ…


母の姿がやけに小さく見えた。