翌日の、夕刊から始まり、この一週間で、全ての雑誌の一面を飾った。

「藤倉愛恵 真夜中のキス」
「藤倉 年下DJと 激愛」
「藤倉 同棲愛 相手は年下ハーフの美少年DJ」

・・・・・・・・・

ありすぎて、どれがどれだかわからないくらいの量だった。

マンションには、たくさんの報道陣。

もちろん、康介との関係も調べている関係者は、診療所にも訪れた。

愛恵も、ジョーも、事が落ち着くまで、仕事を休みに…


「ごめんね、ジョー」

「なんで、愛恵が謝る?」

「誰も、悪くないのにね・・・。私がこんな仕事しているからだわ。…」

「ちょっと、休みができて嬉しい。愛恵と一緒の時間が増えた」

ジョーは笑って、愛恵を抱きしめた。

「ボクは、大丈夫。誰も、悪くない。ただ、愛し合ってるだけなんだから…」

「ジョー…。少し落ち着いたら、どこか行こうか…」

「いいよ。どこ行く?考えなきゃね」

「うん。うちの実家。わかる?実家は、パパとママが居る。…」

「愛恵のマミーとダディーに、会うの?緊張だ…」

「ジョーも緊張するの?

「えー。するよー。そりゃあ」

ジョーは、リビングの絨毯の寝転がる。ソファには愛恵が座っていた。

ソファから、延びる愛恵の足首の間に、顔を挟む。

「締めるよ?」

愛恵は、笑いながら。

「いいよー。愛する人になら、なにされてもいいよ」

ジョーは、表現がダイレクトで、わかりやすい。

だから、愛恵も、構えることなく、彼の全てを受け入れられるのだろう。

昔の自分では、考えられないほど、素直になったと、たまに自画自賛になる。


「愛恵の、ダディたちは、僕たちの事知ってる?」

「コレだけ、騒ぎになればね~。ははは」

朝と昼のワイドショーでは、ほぼ毎日やっている。

「ボクもアクターみたいだ。かっこいい」

ジョーは、余り、状況を深刻に捉えていないようだった。