「ん~!!美味しい~!!」

パフェを口に入れた私は美味しさに頬を抑えた。


「ほんと好きだな」


「大好き!」


「そ、そうか…」


「でも、光って変だよね…」


「なにが」


「だって、甘いものあんまり食べないのにおぜんざいだけは食べるじゃない」

おぜんざいって甘いよね…?


「ああ…なんでだろうな」

光…?


「ふふ、変なの」

私は光の少し低くなった声を不思議に思ったけど、笑ってごまかした。


「お前は甘いの好きだよな」


「うん!」

美味しいじゃない!


「朝食わねぇくせにな」

呆れたように言う光。


「それは関係ないじゃない!」


「もうちょっと食べろってことだよ」

そんなことを言っていると…


「ねぇ、今のきいた?」


「聞いた聞いた!朝だって!」


「一緒に住んでるってこと?」


「やっぱり婚約者って噂、ほんとなのかな?」


「ずっと一緒にいるもんね」


「まさか、一緒に住んでるとか!?」


「えー」

あ~まずい…

ちょっと声が大きかった…

みんながそんなに聞いてるなんて思ってなかったな…


「…奈?香里奈!」


「へ!?なに!?」


「どうした、大丈夫か?」

心配そうに顔を覗き込む光の顔がすぐそばにあった。

わっ!!


「う、うん!大丈夫…」


「…そうか。あ、そうそう、これからどうしたい」


「あ、そうだね…どこ行こうか……」


「行きたいとこないのか?」


「んー、適当に回る。かな…」


「了解」

結局、特に予定を決めることもなく、私たちはそこを出た。