案内された場所は…


「わ、すごい…」

大きな花壇に向日葵が咲き誇っていた。


「この花壇のお世話は、ずっとお母さまがお世話なさっていたのですよ」


「お母さんが?」


「はい」


「でも…今もこうして咲いて…」

お母さんが亡くなったのはもう何年も前なのに…


「それは…光さんがお母さまが亡くなられた後、ずっとお世話なさっていたからです」


「…光、が?」


「はい」

早苗さんはニッコリを頷いた。

こんなところに光の面影が残ってたなんてね…

ほんと、泣きたくなるじゃない。


「………………バカ」

小さく呟いたその言葉は早苗さんに聴こえたのかな。

早苗さんは私を見て、切なそうに微笑んだ。