「香里奈~~こっち~~」

マキシ丈のワンピースを揺らしながら言ってくる由羅。


「どれ~~?」

私も追いかけようとした。


「ストップ」

光に腕を掴まれる。


「わっ!」
その反動でこけそうになった。

が、腕を強く惹かれ、光の胸に支えられた。


「あぶねぇ」


「ありがとう」

……ん?

でも、もともと光のせいなんじゃ…


「ナンパされんなよ」


「大丈夫だよ。そんなことする人いないって」

そういうと光にため息をつかれた。


「あと、今日はヒールなんだから走り過ぎてこけんなよ」


「大丈夫!!なんか、光お母さんみたいだね」


「……こんなドジな娘なんていらねえよ」

ひどっ!!


「大変だねぇ、光も」

ニヤニヤしながら言う那月くん。