「意味、わかんないし」

私は高鳴る胸を抑えるように顔を反らした。


「変にお嬢様ぶってねえからな」

別に、普通だし・・・


「まぁ、でも、気にするな。一応これでも働いてるんだ。金は持ってる」


「光が働いて貯めたお金なんだよ?使えないよ」


「なら、1つめの願い。これ、俺にプレゼントさせてくれよ」


「1つめの願い?」


「おいおい、忘れたのかよ。テスト」


「でも、あれ同点だったし・・・」


「どっちも1位だったんだし、どっちも勝ちでよくね?」

そんな適当な・・・


「てことで、これ俺からの願いな?」

でも、嬉しいのは事実で・・・私は頷いた。

光はそんな私の頭を撫でて店員さんを呼んだ。


「ほら」

店を出たあと、光が、私に包みを渡してきた。

さっきのショップの袋だ。


「・・・ありがとう」


「おう」

受けとった私に光はまた満足そうに笑って手をつないで歩いて行った。

そして、私たちはそのあといろんなところを回って家に帰った。