風は囁く「君と輝きたいから」

俺はふざけて言う。

桃香さんは俺の頭に、ゴツンと拳を落とす。

「痛っ、バカになったらどうするのさ」

「心配しなくても、遥はそれ以上バカにはならないよ」

 周桜さんは空の言った言葉に、目を丸くしている。

「遥はな、体育以外はオール1やねん」

「羨ましい。僕はいつも体育は見学で、スポーツは何もやったことがない」

「俺、周桜さんに体力半分あげても大丈夫だよ」

「気持ちだけもらっておく。遥、試験のヤマくらいなら張ってやろうか? 中学のノートも高校のノートも全科目、仕舞ってある。勉強はしっかりやっておくべきだ。でなきゃ、いい俳優や歌手にはなれないし、いい仕事は回ってこない」

 もし、周桜さんが一所懸命に本気の演奏をしているところを見ていなかったら、素直に聞けない話だ。