風は囁く「君と輝きたいから」

周桜くんは、緒方さんの後ろ姿を目で追っている様子だった。


「千住、1人か?」


「ええ、追いかけないの? メモを奪われたのに」


「……走れないからな」


周桜くんは寂しそうに言う。

ハッとして、しまったと思い「ごめんなさい」と、謝ろうとした。


「そんな顔、するなよ。こっちが辛くなる」

正門まで歩いて、周桜くんは女神像を見上げる。


「……緒方に」

周桜くんは目を擦り、もう1度、女神像を見る。


「あはは。どうかしてるな、女神像が緒方に見えるなんて」

周桜くんは声をあげて笑った。


「ねぇ、病室でマネジャーと何を話したの?」


「唐突だな。自殺未遂とマネジャー交代。舞園さんが、XCEON)の3人を見捨てるなんて考えられなかったんだ」


「それで?」


「知って君に何か得るものでも?」