風は囁く「君と輝きたいから」

わたしは、おばあちゃんの日記でしか、周桜くんのことを知らないんだと思う。

緒方さんは音楽科で、わたしより間近で周桜くんを見てきて、わたしより周桜くんを知っている……そう思った。

周桜くんは緒方さんのこと、どう思っているんだろう。

すごく気になる。


「ったく、書かれた本人より熱くなるなよ」


「あなたが、あんなことするからよ」


「……Nフィルのコンマスにもからかわれた。見かけによらず熱いんだなと言われた」


「あなた、わたしが記事をみせた時……3流記事だって」


「電車の中、中吊りとか噂で、抑えていたものが溢れたんだ。巨大スクリーンのCM画像、目にしたらブチキレた……」


「お前が?」

黙って聞いていた安坂さんが、真っ先に声を上げた。


「『Jupiter』を弾きながら、どう反撃しようか考えていた」

開いた口が塞がらない。
周桜くんを見上げて「はあ!?」と言いそうになる。