仕事に私情を挟むな。
そう思っていても、気づけばあいつらのことを考えていて集中できない。
そうなれば、もちろん仕事にも影響してくるわけで。
「おい久遠、どうしたんだよ。いつものお前ならすぐアイデア浮かぶだろ」
助手としてついてきた、先程の同僚とは違う奴が苛立ちを含めた声で言ってきた。
「あー、悪い。なんか今は全然アイデア浮かぶ気しねぇわ」
今回の仕事は、世界的に有名なアーティストの衣装を手がけて欲しいという要望を受けた。
まぁ、そのアーティストは俺のお得意様なんだけど。
「しっかりしてくれよ。この仕事はお前にかかってんだからな!」
「あぁ」
お前は何もしねぇだろ。
俺に何でもかも押し付けんじゃねぇ。
と、思ったことは黙っておこう。



