「じゃあ、行ってくる」 玄関を出て、同僚の車に乗り込む。 「翔輝、お前顔色悪いぞ。大丈夫か?」 「あぁ、平気だ。体は問題ねぇから」 体は、な…。 「お前が倒れたりしたら仕事になんねぇんだから。辛くなったら言えよ?」 「おう、ありがとな」 これは俺個人の問題。 仕事に私情を挟む訳にはいかない。 『嫌いだ!!』 その言葉を頭から振り払うように、俺はそっと、目を閉じた。