「なぁー…もういいだろ、見せてくれたってさ」 「ダメ」 あの優しい優しい翠くんが、今は目の前で仁王立ちで腕を組み、俺を睨みつけている。 いつもの君はどこへ…? 「翔にぃ、翠にぃは普段のほほーんとしてて弱そうに見えるけど怒ると怖いんだから。あまり怒らせない方がいいよ」 「おい、弱そうってなんだ」 おぉ、久しぶりに見たな。 翠がツッコむところ。 「あー…そうだな」 「翔にぃまでっ……俺ってそんなに弱々しいかな…」 「嘘だって」 やっぱり翠はからかうと面白い。