そのあとは、夕食まで時間があったからホテル内を見物して回った。
食事はバイキングだっていうから、弟達は大喜び。
「食べ過ぎんなよー?気持ち悪くなっても知らねぇからな」
「「はーい」」
返事だけはいいんだよ、返事だけは。
……ん?
「恋、どうした?行かないのか?」
俺の斜め右の席に、恋が料理を取りにも行かずに座っていた。
「俺は後でいいから、先に取ってきていいぞ?」
「あ…うん。…兄貴」
「ん?どした?」
「…いや、取ってくる」
恋は席を立つと、ゆっくりと料理を取りに歩いて行った。
なんだったんだ?
まぁいいか。
数分席に座って皆が戻ってくるのを待っていると、慎と尚が最初に戻ってきた。



