俺、兄貴になりました③




そのあとは、夕食まで時間があったからホテル内を見物して回った。



食事はバイキングだっていうから、弟達は大喜び。




「食べ過ぎんなよー?気持ち悪くなっても知らねぇからな」



「「はーい」」




返事だけはいいんだよ、返事だけは。



……ん?




「恋、どうした?行かないのか?」




俺の斜め右の席に、恋が料理を取りにも行かずに座っていた。




「俺は後でいいから、先に取ってきていいぞ?」


「あ…うん。…兄貴」


「ん?どした?」


「…いや、取ってくる」




恋は席を立つと、ゆっくりと料理を取りに歩いて行った。




なんだったんだ?


まぁいいか。




数分席に座って皆が戻ってくるのを待っていると、慎と尚が最初に戻ってきた。