星真くんの背中の3歩後ろで下を向いて歩く

いつもと変わらない・・・それが嬉しい


「ちょっと寄り道しねぇか?」


「う、うん」



連れてきてくれたのはこの前きた海だった

「浜辺、行ってもいい?」

この前は少し離れた堤防だったから、浜辺で貝探しでもしたいなぁ……なんて

「じゃ、足つけてみよーぜ」


そのへんの虫が飛んでそうな汚い場所にバックを投げやり、駆け出した私たち

私は、星真くんの横顔を見て思った


やっぱり私はこの人が好きだな~って。


いいんだ別に、向こうに好きな人がいようと… 私には関係ない


「何やってんの?
ぼーっとしてると水かけんぞ!!!」


「いいもーん!!

私の方が先だ!!」


――バシャッ


「ツメテ!!!!!!

……やったなー!」

「キャーッ、つめた!!!」


海の水は冷たくて塩辛くて……でも私達をいつも見ていてくれる空はオレンジ色の暖かい目で今日も見ていてくれたよね……