―コンコン―
「どうぞ」
サラちゃんからは今日はなるべくベッドから出ないように言われているから、ベッドの中から入室の許可を出した。
「エリーゼ、体調は大丈夫か?」
部屋を訪れたのはクラウドだった。
「クラウド」
私が起き上がろうとするのをクラウドは止めた。
「そのままで良い」
私はクラウドの言葉に甘え、横になったままクラウドと話す事にした。
「心配掛けちゃった?ちょっと寝不足なだけだからクラウドが心配する程の事でもないよ」
私はなるべく元気だという事を見せるように笑顔で言った。
「顔色が悪い。寝不足になる程何を悩んでるんだ?」
クラウドは私の目の下に出来ているのであろう隈を指でなぞりながらベッドに腰掛けた。
これは話しをする良い機会なのかもしれない。
クラウドも私の何かに気づいて話しやすいように聞いてくれているのかもしれない。

