リナリアの王女2

 「立って下さい!!グレンさんがそう言ってくれるのは嬉しいですけど、私には勿体ない言葉です」

戴冠パーティーにクラウドの婚約者として出る覚悟も出来ず、グレンさんにドキッとしてしまうような最低な女、私からすれば守る価値なんてゼロに等しい。


『エリーゼ様、価値はご自身で決めるものではありませんよ。少なくとも私にとってはエリーゼ様は命に代えても守りたいと思える存在なのです』


片膝をついたままの状態で私を見ているからグレンさんが私を見上げるという普段ではありえない光景。
そして自分の命に代えても私を守ると誓ってくれる姿に、今度は隠しようもなく胸がときめいた。

「守ってくれるのは本当に嬉しいです。でも・・・命に代えてもなんて言わないで下さい。私はグレンさんに傷ついてもらいたくないんです」

沢山の人達を今も傷つけている。
私がいくら傷ついたってそれは私の罰だと思える。
もしかしたらグレンさんもすでに傷つけているかもしれない。
人の心に傷つけてばかりの私でも、身体にまで傷をつけたくはないんだ。