リナリアの王女2


 ―コンコン―

サラちゃんが来てくれたようだ。
『失礼致します。・・・エリーゼさん、起きていたんですね』
私が寝ていると思ったのだろう、静かに部屋に入って来たサラちゃんは起きている私を見て少し驚いていた。


『エリーゼさん、泣いていたんですか・・・?』



あぁ、そういえばクラウドに目を冷やしておけって言われたのにそのままにしていたっけ。
だったら今の私の顔は相当なものだろう。

『クラウド様と、喧嘩したんですか・・・?』
いつかも聞かれた同じセリフ。
「喧嘩だったら良いんだけどね・・・」

そう。あの時も今も喧嘩ではなく一方的に私の気持ちをぶつけてしまっているだけ。
私だけ何も変わっていない。

「クラウド、披露宴はまた後日にしたら良いって」
『エリーゼさんの気持ちを話したんですか?』
「うん。クラウドって全然怒らないの。私の事責めないの。私の覚悟が出来るまで待つんだって」
『エリーゼさん?』
「何で責めないんだろうね?何で揺らぐ私を繋ぎ止めてくれないんだろうね」

もうサラちゃんに聞かせるというよりは独り言を呟いている感じだ。




「こんな最低な女・・・私だったら嫌いになっちゃうけどな」




全然面白くないのに笑いが込み上げてくる。
私壊れちゃったのかな・・・?
涙って流し終えると笑いに変わるの?