私とキミと


「おい、お前今痴漢してただろ」


その男の子はすごい形相で中年の男を睨んでいた




「ヒィッ! ご、ごめんなさい!!」



その目におじけずいたのかすんなりと自白し、走って逃げてしまった



『あ、あの、ありがとうございます!』

「あぁ」


最初は顔がよく見えなかったけど、顔を会わせてみると凄くイケメンで



一目惚れだった…



『あの!なんかお礼をしたいんですけど…』


「いや、大丈夫だから」



『でも…』



「いらないから」

そう言って去ってしまった



これが初めて笹本くんと会った日だった…